順当な結果ではありました ~有馬記念

有馬記念は、5歳馬ドリームジャーニーの優勝で幕を閉じました。関係者のみなさん、おめでとうございます。池添騎手は戻ってきたときに号泣していましたが、プレッシャーも結構きつかったのではないでしょうか。
今年はなんといっても中心になるべき4歳馬が不在で、5歳馬も1頭のみ。3歳馬が半分近くで、あとは6歳以上という、とっても不思議な年齢構成の年になりました。

その中で1番人気になったのが、勝てば49年ぶり2頭めの3歳牝馬の優勝になるというブエナビスタ。そして2番人気が唯一の5歳馬ドリームジャーニー。あとはマツリダゴッホ、フォゲッタブルと続きました。
しかし3歳牝馬は、あのヒシアマゾンやダイワスカーレットでさえ2着まで。ブエナビスタが強いのはわかっていますが、勝つまではどうかと思っていました。またいつものように後ろからでは、中山で勝つのは至難の技です。

レースは予想通りリーチザクラウンが掛かり気味に逃げ、1000mが58.6のハイペース。その中でブエナビスタはいつもと違って5番手ぐらいの好位、ドリームジャーニーは後ろから2頭めを進みます。
リーチザクラウンが3コーナーで早くも馬群に飲み込まれ、代わって早めに先頭に立ったマツリダゴッホも、直線に入ると失速。
最後は好位から伸びたブエナビスタと、後方から外をまくってきたドリームジャーニーの一騎打ちとなりますが、経験と力に勝るドリームジャーニーの戴冠となりました。この結果は、とても順当だといえるでしょう。

ただドリームジャーニーも3着のエアシェイディも、道中は最後方を走っており、ハイペースはおあつらえ向きだったといえます。その中で、唯一先行して1/2馬身差の2着となったブエナビスタは、かなり強いといえると思います。
しかもいったんドリームジャーニーに交わされてからも、再度差し返そうと伸びています。上がりも、ドリームジャーニーの35.2に次ぐ35.8。3着以下を4馬身以上離しており、この差は決定的といえるでしょう。
さらにブエナビスタはエリザベス女王杯で究極の32.9という上がりを記録しており、その反動が心配された中での好走でした。

考えてみると、JCで3着に好走したのも3歳牝馬のレッドディザイアで、この2頭は相当強いといえるでしょう。
しかし強い3歳牝馬に引き換え、3歳牡馬はどうしてしまったのでしょう。最先着はフォゲッタブルの4着で、リーチザクラウンは13着、アンライバルドは最後歩いて15着。ロジユニヴァースは再度放牧で、ついに秋は1戦もできませんでした。
このあたりは、やはり不良のダービーを激走した反動がでているのではという気もします。

おそらく今年も年度代表馬はウオッカでしょうし、3歳で1番強いのはブエナビスタかレッドディザイアのどちらかでしょう。そういう意味では、今年も牝馬の年だったといえます。
しかし逆にいえば、古馬の牡馬の層がかなり薄いわけで、とても気になります。年が明ければ3歳馬は古馬になるわけで、ぜひ来年は牡馬が年度代表馬となれるよう、がんばって欲しいものです。

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